1年分のジャムを求めて、今日も島の山道へ
春になると、自然と目が白い花を探す。そう!あの果物を求めて。
「そろそろ白い花、咲いてるんちゃうか」
そんな言葉を口にするころには、家族全員の頭の中が“野いちごモード”に切り替わっている。

うちの家族には、ちょっと変わった春の習慣がある。
それは「野いちごスポット探し」。
島のあちこちの山や小道を覚えては、毎年“あの場所まだ咲いてるかな”“今年はどこが豊作やろ”って話になる。
3月下旬から4月にかけて、小さくて白い可憐な花が道ばたや山のふちにポツポツ咲く。
その花が、うちにとっての“合図”。
「今年も始まったな〜」と心が躍る。
そして5月。
花が実になり、ぷっくりと赤くなったらいよいよ野いちごの収穫期。
この瞬間がいちばんワクワクするぜ。

駐車場にある野イチゴは、子どもたちと競って、赤くなった実を毎日頬張りながら帰るのが、この時期の日課。
子どもたちもこの時期になると、学校帰りの道や校庭でも収穫してくる。
おやついらずで経済的(?)やし、何より安心の自然おやつ。

ノイチゴ狩りは、もはや“山の仕事”
家族が全員そろったら、車に乗っていつものスポットへGO!
といっても、野イチゴってまとまって群れて生えてる場所ってほんまに少ない。
毎年データを蓄積して、ようやく「今年もここが当たりやな」とわかるようになってきた。
収穫モードに入ると、1〜2時間は無言で黙々と野いちご摘み。
ときどき味見という名の水分補給。
子どもたちは最初は楽しそうやけど、15分ぐらいで飽きるのが恒例。
「まだやるん?」「車におるわ」って。。。働かないならジャム食わせないからな?
タッパーや小さい段ボールに、どんどん詰めていく。
それはもう、1年分のジャムの未来がかかってるから。笑

頑張りました!この工程をこの時期、5回程はします。
金鍋ぐつぐつ、家族総出のジャム炊き
去年は不作だったから今年はようけ採れた。
これを金鍋で砂糖と一緒にぐつぐつ炊いて、部屋じゅうに広がる甘酸っぱい香りがたまらん。

家にある空き瓶、15個あっても足りひん。
それでも毎年、「これで1年もつわ〜」って言いながら、秋にはもう空瓶だらけになってる。
今年は種類分けせずに、黄いちご、クマイチゴ、ノイチゴをぜんぶ混ぜてジャムにした。
普通のいちごジャムより、私は断然ノイチゴ派。つぶつぶが好き。

野いちごは、春のごほうび
野いちごの旬はあっという間。
1ヶ月も経たないうちに、すっかり姿を消してしまう。
あれだけ赤く染まってた道も、いつの間にか緑一色。
今年もありがとう、ノイチゴたち。
また来年まで、お楽しみはおあずけ。
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